こんにちは、cocoloni占い館Sun編集部です。
突然ですが、ご近所に神社はありますか?おそらく、すぐに思い浮かぶ人が大半かと思います。それもそのはず、なんと日本にある神社は8万社!全国に5万軒も存在するコンビニよりも多いのです。
初詣に夏祭り、観光スポットなどなど、日本に住んでいれば神社は馴染み深い場所。さらに近年では「推し活」や「映えスポット」としても神社は人気です。
ですが……
現代人としては、映える景色があれば写真に撮りたいし、好きな作品に登場した神社へ参拝することもあるでしょう。でも神社でパシャパシャ写真を撮り、御神体の前ではしゃいでいいものでしょうか?もしダメだとしたら、令和の文化はだいぶ「バチ当たり」。
それでも今後も参拝したいし、可能であれば神罰を下されない方向で楽しみたいですよね。現代の楽しみ方に沿ったマナーを知れば、これからも神社とよいお付き合いができるはずです。
そんなわけで!
ご自身も神主で、開運神社ナビゲーターとしてご活躍される西邑さんにお話を聞いてきました!
開運神社ナビゲーター西邑さん
「よろしくお願いします」
「cocoloni占い館Sun編集部です!本日はよろしくお願いします」
かわいい絵馬でも要注意!扱い方は?
「さっそくですが、軽い疑問からお聞きしていいですか?神社に行くとよく絵馬を見るのですが……「人の願い」ってなかなか見る機会がないのでつい内容も見てしまうんです。これっていいのでしょうか」
「それはやめた方がいいですね。人の念は強烈なので、念が移ってしまう可能性があるんですよ。例えば、『〇〇さんと縁を切りたい』という内容であれば、〇〇さんに対するマイナスの気持ちが関わった人に影響することも。触るのもやめた方がいいと思います」
「SNSで他人の絵馬がメッセージ付きで撮影されて拡散されているのを見ます。あれも……?」
「なんであれ、あまりよくないですね。やっぱり、人の念がこもったものは慎重に扱うべきなんです。私は近づくのも遠慮していています」
「さっそくNG参拝が出ました。最近は可愛い絵馬も多くてついつい見たり撮影してしまいますが、控えた方がよさそうですね」
神社を撮影するには「角度」が重要
「写真の話が出てきましたが、神社は『映えスポット』としてもよく話題になりますよね。スマホで写真を撮る機会も多くなったのですが、神社的にはいいのでしょうか?」
「基本的にはOKですよ!でも正面からはNGなんです」
「えっ、旅行雑誌なんかでよく見る構図ですよよね!?」
「神様の通り道である参道の真ん中を歩いてはいけないように、神様が座す場所の正面や真ん中を遮ったり、写真に撮ったりすることは失礼にあたります。写真を撮るなら斜めからの画角がベター。
熱田神宮、伊勢神宮なんかは、特に写真に厳しいので事前に調べたりするといいですね」
「なるほど……例えるなら、偉い人を真正面からパシャパシャ撮っているようなものなんですね。それは確かに失礼かも。もし正面から撮ってしまった場合はどうしたらいいでしょうか」
「正面からの写真には力がありますから、プリントして神札として祀るとご利益がもらえたりしますよ。丁寧に扱ったほうがいいですね」
「プリントして神札に!これはレベル高い。
ちなみに私は旅行でとある神社の鳥居の前で撮影してからお詣りしたところ、頭上から鈴が落ちてきたことがあります。完全にバチが当たったと思いました」
「それはだいぶ珍しい目に会いましたね。ですが、バチではなくなにか危険を知らせてくれていると考えたらどうでしょう。
私も連なっているタイプの鈴を鳴らしたらそのままずるりと引き抜いてしまったことがありますよ。周りにいた人に極悪人のような目で見られました」
縁結びの願掛けなどで用いられる鈴。これを引き抜いたら恨みを買いそう。
「でもその後何事もなかったので、なにか危ないことを告げていたか守ってくれたのだと考えています」
「なるほど、ではそういうことにします!あの、その事件以来除菌アルコールセンサーや自動ドアが百発百中で反応するようになったんです!今まではよく引っ掛かってたんですけど、これはなにか関係が……?」
神様へ会うときの服装は「〇〇」
「当たり前ですが、神様に対して失礼な態度をとることはNGですね。他にも注意してほしいことはありますか?」
「服装です。目上の人と会う時にTシャツジーパンで行かないように、神様と会う時にも正装をするのがいいとされています。例えば皇族が伊勢参りするときは、燕尾服を着用しているんですよ」
「燕尾服!すごい。でも、私たち一般人が観光などで参拝する時に正装するのはなかなか難しそうです。どうしたらいいでしょうか?」
「そういうときは『本日はこんな無礼な格好ですが、挨拶だけでもさせてください』などの言霊で許していただきましょう。お賽銭もしっかり入れ、誠意を形で示せば悪いようには取られません」
「お賽銭は神主さんへの糧になりますからね。神様は世話をしてくれる神主さんを守りたいので、正直お賽銭は大切なんです。神様は神、神主、参拝者の三方よしが大事だと考えていらっしゃるのです」
「三方よし!ますますビジネスっぽいですね!神様はビジネスマンと相性良さそうです」
「だからこそ、参拝するビジネスマンも多いのかもしれません」
神社への「聖地巡礼」は意外と歓迎されている!
「お金が案外大事といえば、何かの作品や人にゆかりのある神社を『聖地巡礼』するのは大歓迎ですよ。最近では羽生結弦選手の影響で有名になった羽生神社や、『鬼滅の刃』のブレイクで取り上げられた竈門神社などは代表的ですね」
「えっ、推しのために神社に行くのもアリですか!?神社といえば畏まった場なので、難色を示されると思っていました」
「結局神社だって運営していかなくてはいけないですから!有名神社でない場合は、参拝客がたくさん来てくれて喜んでいるんです。マナーを守ってくれるのであれば、定期的に来てくれるとさらに助かります」
「神社は案外多いから、競争も熾烈そう!そういえば、関ジャニ∞好きの友達が、ライブ前に赤羽八幡神社へ行くと言っていました。赤羽八幡神社では風水の下元八運にちなんで∞文字を使うことから、チケットの当選祈願に参拝するファンがたくさんいるらしいです」
東京都北区の赤羽神社。∞マークの絵馬でも人気です。
公式HPはコチラ
「他にも、神社の鳥居と電車が同じ画角に収まるので、鉄道ファンからも写真スポットとして人気だとか」
「いろいろな形で神社を盛り上げてくれるのはいいことですよ。どんどん来てほしいですね!」
犬の散歩はダメ!?神社は「四つ足」禁止
「神聖だけどふらりと訪れることができるのが神社の魅力ですね。散歩コースにしても良さそう!犬の散歩とかで訪れたら1日のいいリセットになります」
「えっ、よく近所の方が連れているところを見るんですけど⁉︎狛犬とかはもろに犬なので、OKだと思っていました……」
「狛犬は守る役なので……『四つ足』、四つの足をもつ動物は神道では不浄とされています。神社は不浄を持ち込んではいけないので、犬猫は入ってはいけなくて。厳しいところでは、参拝中管理室に犬が預けられてしまうこともあったりします」
「四つ足ですか。なんとなく言葉としては知ってはいたのですが、そんなにダメだとは思ってませんでした」
「神職になると、食べるのも禁止されていることもあります。宮内庁の神主と巫女は一生4つ足食べないですし、伊勢神宮では神典前の1ヶ月は四つ足を食べません。実は参拝客も1日前は肉食を控えてほしいんです」
「ただ、あまり研ぎ澄まされすぎると『邪な神』に入られてしまう可能性があるので、そこは注意が必要かもしれませんが」
「邪な神⁉︎怖すぎます!!下手に幽霊に憑かれるより、神の方がむしろ怖い!」
「何事も塩梅がありますからね。一般人は1日清めるくらいでちょうどいいのかもしれません」
「ちなみに、犬猫はダメでも鳥はどうですか?2本足ですよ!」
「たしかに、鳥は神職でも食べてOKです。銀座の焼き鳥屋は野鳥を神社に奉納してたり。あと、『鳥居』と言われるように、鳥居には鳥が止まっていることが多いですよね。これは鳥にとっても心地いい場所だからだし、パワースポットと言われる所以でもあります」
「だから『鳥居』なんですね。動物が安心していられる場所にパワーがあるのも納得です。あと鳥なら散歩に連れて行っても大丈夫ですね!」
「理論上は大丈夫ですが、そんな人いるかな……? 基本的に四つ足NGですが、市谷亀岡八幡宮などはペットのお守りや祈祷も行ってますよ。時代に沿って変化する神社も多いので、大切なペットにお守りを授けたいのであればそういう神社を利用するのも手ですね」
「わんちゃん用のバンダナ式お守りなんかも出てる!これは愛犬家に嬉しいグッズですね。いろいろ考えられていて、神社を調べてみるのも楽しそうです!」
「近所の神社に行ってみても、意外と面白いことをやっているかもしれませんよ。ぜひ足を運んでみてください」
今回は神社ナビゲーターの西邑さんに神社の参拝について教わりました。
神社は神様がおわす神域なので、礼節を欠く行動はもちろんNGです。ですが、推し活大歓迎だったり、動物OKの神社が誕生していたりと、時代にあわせて変化していることもたくさんあるようです。忙しく疲れる現代だからこそ、近くにある神社で心を清め、新しいことに触れて楽しむことができそうですね!